2022年8月 / 今月チェックした作品を紹介
その月にリリースされたもので、個人的にチェックし、メモしておきたい作品(アルバム・EP・ミックステープなど)をピックアップする記事です。
8月は以下のラインナップとなっております〜。
1.K. Roosevelt – 『Solstice』
こちらは7月末にリリースされたもの。カリフォルニアのアーティスト、K. Rooseveltが最新アルバムです。今作は彼にとっての4作目のアルバムだそうで、ファンキーで太いグルーブはLAのディープな雰囲気を感じさせます。
2.Khrysis & The Musalini – 『Pure IZM』
レジェンドプロデューサーである9th Wonderとの『The Don & Eye』などでも注目される、ニューヨーク出身のラッパーThe Musaliniと9th Wonder率いるレーベルJamlaレコーズのプロデューサーKhrysisがタッグを組んだ作品。
当ブログでも紹介したReuben Vincentなんかも参加してます。Khrysis作品、間違い無いっす。
関連記事:Jamla Recordsの注目新鋭ラッパー「Reuben Vincent(ルーベン・ヴィンセント)」
3.Tank – 『R&B MONEY』
ニューヨークのR&BスターTankの「最後のアルバム」という一作です。というのは、彼は現在難聴を患っていて右耳は聴こえず、左耳も回復したものの、かなりの聴力を失っているのだそうです。
「自分が思っているほど時間はないんだということを思い知らされたよ」abc NEWS
「エンジニアがミキシングしているとき、左から右へ流れるようなクールな音を出していて、「今の音、聴こえた?」と聞かれたとき、聞こえなかった…。だから、落ち込む瞬間があったんだ。」abc NEWS
そんな中でも、全曲を自身で作曲・共作で作り上げた17曲のこの作品は、紛れもない純正の極上R&B。バラードをしっとり聞き込みたい方にもおすすめです。
一曲も抜かりなく感じられるし、これまで築いてきたアーティスト精神や強い意志を感じます。こんな才能が病に蝕まれてしまうのはとても残念でなりませんね。。。
4.Larry June – 『Spaceships on the Blade』
3月にJay Worthyと共同でアルバム『2 P’z in a Pod』をリリースしたばかりの、カリフォルニア州サンフランシスコ出身のラッパーLarry Juneの最新作です。
2 Chainz、Babyface Ray、Currensy、Syd、Wallo267、Duckworthがゲストとして参加していて、プロダクションサイドにはAlchemist、Jake One、Turbo、Chuck Inglish(Cool Kids)らが名を連ねています。
聴き応えバッチリなのはもちろんですが、フィルムライクなジャケットにも惹かれてしまいました。
5.Grimm Lynn – 『Sweet Heat』
ジョージア州アトランタ出身のシンガーソングライター/クリエイターのGrimm LynnのEPです。
ジャケからも感じられる夏のヴァイブス。ソウルフルでスムースなサウンド・歌声が耳を包み込みます。そんな中にも「Sweet Heat」のようなファットなビート感のある曲もあったりと、とりあえずかなりツボを突かれました◎。
6.Livt – 『Pink and Orange』
パシフィック・ノースウエスト出身のシンガーLivtのEP。自身の音楽を「ゆったりとしていて、時にダークで、でもいつもソウルフル」と表現している彼女の音楽性がバッチリ反映されている作品です。
今月のR&Bプレイリスト「Take It Easy」に入れた「Let It Go」から、作品のエンディング曲「Pink Slip」みたいなロートーンな曲まで、縦横無尽です。
7.Rapper Big Pooh – 『To Dream In Color』
伝説的ヒップホップグループのLittle BotherのRapper Big Poohのニューアルバム。本作はBig Poohの本性が知れる「本質的オーディオブック」だと語っています。
「このアルバムでは、言葉で絵を描くことに重点を置いた。俺は本質的にオーディオブックを作りたかったんだ。」COMPLEX
「リスナーが俺の話を実際に聞くことで、俺という人間をよりよく理解してくれることを望んでいるよ。自信のなさ、あがり症、プライドの高さ、子供時代のことなど、いろいろなことを話している。これは俺にとって最も個人的な作品で、人々が耳を傾け、判断し、俺が意図しないものをそこから取り上げるかもしれないと思うと、とても怖いことだ。でも、そういう時こそ、自分が素晴らしい芸術を作ったと実感できるんだ。」COMPLEX
サウンド面はガッツリ縦ノリ、の中に彼の人生が詰まってると思うと、より聴きごたえも深まります。
8.JID – 『The Forever Story』
イースト・アトランタ出身のラッパーJIDのサードアルバム。序盤から「Galaxy」、「Radar」、「Dance Now」と、耳を休ませないスピード感と重低音の流れで、作品全体に引き込ませようというヴァイブスの高さにビビりました。
JIDのフローはやっぱり秀逸ですなあ。
9.Jade Novah – 『Moon in Pisces』
オハイオ州クリーブランド出身のシンガーソングライターJade Novahの最新EPです。
「私の活発な想像力からあなたの耳へ、このプロジェクトは愛と説明責任、そして癒しを音楽で表現しているわ。」Jade Novah Instagram
Jadeの透き通る歌声と、彼女の夫でエグゼクティブ・プロデューサーも務めたDevin Johnsonが織りなすサウンドは、レイドバックなBGMとしても最適です。
10.Declaime & Madlib – 『In the Beginning Vol. 2』
カリフォルニア州オックスナード出身の人ラッパーDeclaimeと、同郷のプロデューサーMadlibの、『In the Beginning』シリーズの第二弾が到着。これは90年代に向かい合わせに住んでいた頃の未発表曲を発掘し、それをアレンジしたもので、1993年から96年にかけて録音された10曲が収録されてます。
音の質感からも分かる、貴重な年代モノ。ちなみにVol.1はこちらです↓
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