Muni Long – 「Hrs & Hrs」歌詞を考察&解説 / パートナーとの親密な時間を歌ったラブソング

2021年2021年11月19日リリース。Muni Longのアルバム『Public Displays of Affection: The Album』に収録。TikTokでバイラルになった他、グラミー賞の最優秀R&Bパフォーマンス賞を受賞し、最優秀R&Bソング賞にもノミネートされた話題の曲です。

今回の記事では、「Hrs and Hrs」に秘められたストーリーや歌詞の考察。瞬く間に世界中のリスナーを魅了したこの曲の背後には、どのようなエピソードが隠されているのでしょうか。深掘りします。

(※本記事は筆者の感想文が含まれます。あくまで考察としてお読みいただければと思います。)

Muni Long -「Hrs & Hrs」はどんな曲?

この歌は深い愛と絆がある恋人間の、親密な時間についての歌です。主なメッセージは、歌い手がパートナーと過ごす時間の価値と、関係の特別さを強調しています。

繰り返されるフレーズ「I could do this for hours(何時間もこれを続けられる)」は、パートナーとの時間がどれだけ楽しいかを表現していて、それがどれだけ貴重であるかを強調しています。

曲が出来たきっかけは暇つぶしとYoutubeでのビート探しから

この曲の制作は、YouTubeでR&Bタイプのビートを検索している最中に始まったそう。

「キッチンで皿洗いをしていて、暇つぶしに曲を書いたの。YouTubeで見つけた3番目のビートがそれだった。それですぐにフリースタイルを始めたよ。それから2、3日後にスタジオを予約して、デモを作ったんだ。」okayplayer

彼女はこれまでの曲においても、歌詞を即興で作っていることがあったそう。作成した後になって、「自分が歌った言葉やフレーズが、どのような意味や深いメッセージを持っているのかに気づくことが多い」のだそうです。

一部の歌詞は、アリシア・キーズの「You Don’t Know My Name」へのオマージュ

イントロ部分の「I don’t usually do this, but can I sing to you?(普段はこんなことしないんだけど、歌っていい?)」という部分は、アリシア・キーズの曲「You Don’t Know My Name」における電話のシーンへのオマージュだそうです。

このシーンは、ウェイトレス(アリシア)が気になっている男性客に電話をかけ、自分をアピールし、デートを提案するシーン。(動画4:45あたり)

「I Know girls don’t usually do this(女の子が普通こんなことしないのはわかってるんだけど)」と言っているシーンを取り入れているようです。

Muni Long – 「Hrs & Hrs」のリリックを深読みする

ここからは歌詞のいくつかを抜粋して、曲に込められた想いを紐解いていきます。

コーラス部分:パートナーとの大切な時間の価値

最初に曲のハイライトにもなりそうなコーラス部分から解説。

Lyric

I could do this for hours
(何時間もこれを続けられる)
And hours and hours
(そして何時間も、何時間も)

このコーラスでは、「何時間もこれを続けられる」というフレーズが繰り返され、歌い手が相手との時間をどれだけ価値あるものとして捉えているかを強調しています。

タイトル「Hrs & Hrs」にもリンクし、歌全体のテーマである関係の親密性や、共有する時間の持続性を表す部分です。

ヴァース1:夢中な相手との深い絆

Lyric

Yours, mine, ours
(君のもの、私のもの、私たちのもの)
I could do this for hours
(何時間もこれを続けられる)
Sit and talk to you for hours
(何時間も君と座って話せる)
I wanna give you your flowers
(君に花束を渡したい)
And some champagne showers
(そしてシャンパンのシャワーも)
Order shrimp and lobster towers
(エビとロブスターのタワーを注文する)
But it’s me that gets devoured
(でも私が食べられるの)
Ooh, when you do what you do, I’m empowered
(君の行動によって、私はエネルギーを感じる)
You give me a superpower
(君は私にスーパーパワーを与えてくれる)
Together the world could be ours
(一緒ならこの世界は私たちのもの)
You sit me up on the counter
(君は私をカウンターに座らせる)
Instantly, it’s thunder showers
(即座に、雷の雨が降る)
Stormin’ for a couple hours
(数時間、嵐が吹き荒れる)
When we finished, take a shower
(終わったら、シャワーを浴びる)

ヴァース1では、「君のもの、私のもの、私たちのもの」「一緒ならこの世界は私たちのもの」と歌っているところから、2人の関係の独占性や絆を示しているのが感じ取れます。

彼女は相手に花や贅沢な食事をプレゼントすることで愛を示したいと歌い、恋の情熱や相手にどれだけ夢中になっているかを暗示しています。

後半部分では、雷雨や嵐のメタファーを用いて、2人の関係の情熱やエネルギーを感じさているように思いました。

ちなみにMuni Longはシーフードが好きで、特にロブスターやカニが好物なのだそう。

また、「君は私をカウンターに座らせる」というのは、少しエロティックな表現に感じるかもしれませんが、彼女は旦那とキッチンのカウンターに座って話すことがあり、得てして性的なものではないのだとか。

ヴァース2:パートナーとの確信的な出会い

Lyric

Usually don’t like nobody
(普段は誰も好きじゃない)
And when I say nobody
(私が誰もって言う時は)
I mean nobody
(本当に誰もって意味よ)
All these niggas full of shit
(男たちはみんな偽物)
You’re just the homie once they hit
(彼らが関係を持つと、ただの友達としてしか見なくなる)
Felt like givin’ up on love
(愛を諦めるように感じた)
These niggas almost made me quit
(やつらのせいでほとんど諦めかけた)
Then I met you
(それから君に出会った)
When I met you
(君に出会った時)
I knew this was it
(これがその瞬間だと確信したわ)
I’ve never been in love like this
(こんな恋をしたことがなかった)
A love like ours
(私たちのような恋)
I pray for it on my knees
(私はそのために膝をついて祈る)
Every night for some hours
(毎晩、何時間も)

このヴァースでは、歌い手は過去の経験に触れ、誰も信じることができなかったことや、過去の関係で傷ついたことを明かしています。

Muni Longも実際に「夫と一緒になる前は、私は本当の人間関係を持っていなかった」と語っていて、ヴァース後半部分では、現在の恋人に出会うことで「愛の考え方」や「価値観」が変わったことが伝わります。

ブリッジ:さらなる親密な時間

Lyric

I could sit and talk to you for hours
(何時間も君と座って話せる)
Sit and look at you for hours
(何時間も君を見つめることができる)
Makin’ love to you for hours
(何時間も君を愛することができる)
Layin’ on your chest for hours
(何時間も君の胸に横たわることができる)
Tellin’ you jokes for hours
(何時間も君に冗談を言うことができる)
Holdin’ you close for hours
(何時間も君を強く抱きしめることができる)

ブリッジ部分ではコーラスをさらに強調したような、恋人とのさまざまな瞬間をとらえています。他愛のない日常の瞬間まで、価値あるものとして考えている部分に、さらなる親密性を感じます。

まとめ

この歌は、恋人との貴重な時間や深い絆の価値を強調し、それをどれだけ大切に思っているかを伝えている歌でした。

過去の痛みや失恋にも触れ、現在の恋人との関係がどれほど特別であるかを強調するためのコントラストがまた魅力に感じます。

また、繰り返し使用されるフレーズ「hours(何時間も)」が、2人の関係の持続性と深さを示していて、愛の真剣さが全体を通して感じられました。

アッシャーとのRemix Ver.もあるので是非合わせて聴いてみてください。

Muni Long, USHER – Hrs & Hrs (Remix)

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