最新R&Bを軸にしたプレイリスト「Take It Easy」Vol.34
Spotify、Apple Musicで公開しているR&Bを軸にしたレイドバックミュージックプレイリスト「Take It Easy」更新お知らせ記事です。プレイリストの中から5曲をピックアップし、アーティストや曲についての紹介をします。
プレイリストはこちら。更新の度に内容が変わるので「いいね」で常にチェックしてもらえると嬉しいです。
5 Picks
1.Sanura – Try Me
バージニア州のバージニアビーチ出身、2015年よりロサンゼルスを拠点に活動するR&Bボーカリスト/プロデューサーのSanura(サヌラ)の最新曲。Eddie Kendricksの名曲「Intimate Friends」のメロディラインを情熱的に引用したスロージャムです。
サヌラは幼い頃から音楽を嗜み、15歳で地元のプロデューサーとレコーディングやパフォーマンスを始めたそうです。大学生活で一度音楽から離れたそうですが、後に最初のアルバム『Ultimate Accessory(2010)』を制作し、モデルとして活動しながらさらに、さまざまな作品を制作したようです。
ニューヨークでの活動を経て、2015年にロサンゼルスに移住。LAではCMやプリント広告に出演しながら、2017年よりスティービー・ワンダーのバックコーラスとしてツアーやレコーディングに参加するなどの経歴も持っています。
2010年から作品をリリースしているだけあって過去作も豊富で、バッチリな内容のものばかりなので要チェックだと思います。
https://sanuramusic.bandcamp.com/
2.Summer Walker – New Type (feat. Childish Gambino)
Summer Walker(サマー・ウォーカー)が、5月19日にリリースした最新EP『CLEAR 2: SOFT LIFE』の6曲目に収録。Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)をフィーチャーした一曲です。
I’m feelin’ on these silk sheets
(私はこのシルクのシーツに触れている)
And I’m feelin’ up these silk sheets
(そして、このシルクのシーツを掴んでいる)
With legs (Legs), hips (Hips), thighs (Thighs), ass (Ass)
(足(足)、腰(腰)、太もも(太もも)、尻(尻)で)
I’m feelin’ on these silk sheets
(私はこのシルクのシーツに触れている)
Oh, I’m feelin’ so alone
(ああ、私はとても孤独を感じている)
Wish I had a man to make me whole, whole
(私を満たしてくれる男性がいたらいいのに)
Turn this big ass house into a home, home
(この大きな家を家庭に変えて)
と色気ムンムンに歌い出すこの曲は、安定と安心を与えてくれる男性を求める女性のテーマを探求している様子がうかがえる一曲。この歌い出しから徐々に、彼女の基準に満たない男性を厳しく批判したり、彼の野心のなさや経済的な不安定さを理由に、彼を拒絶したりする様子が歌われていきます。
チャイルディッシュが淡々と囁くバースも印象深いです。
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3.Maeta – Through The Night (feat. Free Nationals)
インディアナ州インディアナポリス出身のMaeta(メイタ)と、アンダーソンパークのライブバンドとしても知られる、ロサンゼルスのバンドFree Nationals(フリー・ナショナルズ)のコラボソング。ドミニカ共和国出身のシンガーElijah Blakeと、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のシンガーLucky Dayeもライタークレジットされています。
[Chorus]
I think you should try (Try)
(私はあなたが試すべきだと思うわ)
Try to blow my mind (Ooh)
(私の心を奪ってみてよ)
Ooh Think you should try (Try)
(試すべきだと思うわ)
To drive (Drive) me through the night
(私を夜通し運転してよ)
歌詞は深い愛とパートナーシップを求める歌い手の感情が感じられ、タイトルの一部にもなっている「To drive (Drive) me through the night」というフレーズからは、パートナーと一緒に長い時間を過ごすことを望んでいることや、体験を共有したい気持ちが感じ取れます。
また、ミュージックビデオはタイニーデスクコンサートのような生演奏感のある仕上がりで、演者たちのバイブスがバッチリ伝わってきます。是非視覚的にも楽しんで欲しい曲です。
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4.Terrace Martin – Snooze
4月の、Dinner Party – 『Enigmatic Society』リリースの話題も記憶に新しい、LAの名プロデューサーTerrace Martin(テラス・マーティン)のとんでもない極上カバー曲。
昨年のSZAの『SOS』に収録された一曲、「Snooze」をインストゥルメンタルで再解釈されたもので、原曲のはかなさを活かしつつも、生楽器の豪華さが絶妙に加わっています。個人的には最近で一番心揺さぶられたサウンドかもしれません。
もちろん原曲チェックの上で聴き比べ、聴き込んで欲しい曲です。
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5.Mnelia – Genesis (Remix) [feat. Miraa May, Joyce Wrice & Bellah]
ロンドン北西部のシンガーソングライターMnelia(ムネリア)の最新EP『Closure Tapes』に収録の「Genesis」のリミックスソング(同曲もEPに収録)。ノースロンドンのシンガーMiraa May(ミラ・メイ)とBellah(ベラ)、そしてLAのシンガーJoyce Wrice(ジョイス・ライス)をフィーチャーしています。
原曲にはないマイクリレー感、疾走感がまたグッド。この曲のため(MVの撮影のため?)に、アメリカのクルーまでも招集したのだとか。それほど、R&Bにおいてのリミックスの重要性を彼女は感じているようです。
「R&Bに関しては、リミックスは特別な存在で、最初にやるときから素晴らしいものになるとわかっていたわ。だから仲間たちに一緒にやろうと声をかけるのは当然の選択だったよ。」Complex
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