2023年2月 / 今月のチェックマーク作品リスト

その月にリリースされたもので、チェックマークを是非とも付けておきたい作品(アルバム・EP・ミックステープなど)をピックアップする記事です。

2月は以下のラインナップとなっております〜。

1.Ella Mai – 『Heart On My Sleeve (Deluxe Edition)』


Apple Music

ロンドン出身の歌姫Ella Maiが2022年6月にリリースしたセカンドアルバム『Heart On My Sleeve』のデラックス版。通常盤の曲に加えて、「2 O’Clock」、「This Is」、「Our Song」3曲の新曲が収録されています。

特に「Our Song」は、彼女の名曲「Boo’d Up」にも似たメランコリックバラード臭が感じられて、個人的にグッときました。

関連記事:Ella Mai(エラメイ) / 若くしてグラミー賞を獲った気鋭のR&Bシンガー

2.Ebony Riley – 『ebony』


Apple Music

デトロイトのウエストサイド出身のEbony Rileyの初EP。エボニーはモデル業界のベテランだそうで、マーク・ジェイコブスやオスカー・デ・ラ・レンタのファッションショーランウェイを歩いた経験もあるのだとか。

シンガーに転身してからは4年ほど歌の技術を磨き、出来上がった作品が本作『ebony』です。スムース&ソウルフルで、心地よさ100%。

ちなみに、彼女は祖母の影響で小さい頃からゴスペルを、母親の影響で90年代R&Bを聴いて育ち、メアリー・J・ブライジ、ローリン・ヒル、エリカ・バドゥなどから影響を受けているのだそうです。

3.iyla – 『APPETITE FOR DISASTER』


Apple Music

ロサンゼルス出身のシンガー、iylaの新作EPです。ロサンゼルス出身のラッパーSymbaが参加したシングル「Impala」や、ニューヨーク・バッファローのラッパーBenny The Butcherが参加した「Lost Me」を含む7曲が収録されています。

本作は、フェミニズム、パワー、愛、自信、強さを探求する曲で構成されているEPだそう。「他の女性や、女性らしさの中にある力に共感する人たちにインスピレーションを与えることができればと思っている」と語る彼女は、自信を持ったことに関しての様々な側面を見せたいと思っているそうです。

「『Appetite For Disaster』は、プロジェクトの中でも特に気に入っている曲「FOH」の中で、私が言う「appetite for disaster save your slice, please」というセリフからきているんだ。このセリフは、私がアートに飢えていて、欲しいものを手に入れるためには手段を選ばないということを表しているような気がして、とても気に入っているの。」NOTION

「ソウルフルで、スイートで、ちょっとストリートな」と自身を紹介する彼女の音楽は、文字通りの雰囲気を醸し出していて、オルタナティブで新しい音楽の形を探求しているのが感じ取れます。

これまでにはMethod Manをフィーチャーした、ウータンオマージュ感満載の「Cash Rules」をリリースしていたり、ヒップホップへの敬意も感じる辺りも好きなポイントです。

iyla – Cash Rules feat. Method Man

4.Tink – 『Thanks 4 Nothing』


Apple Music

イリノイ州シカゴ出身のシンガーTinkの4枚目のアルバム。前作からわずか半年程度の期間でリリースされた作品です。

今作では自分のルーツに戻ったと言うTink。他の作品よりも威勢がいい感じで、アグレッシブな要素に立ち返っているのだとか。

作品のペルソナは、シングルレディ。彼女たちへの讃歌的なテーマがあるそうです。「別れた後にかける曲をセットでプレゼントしたかった」「自分の時間を取り戻したい人のためのもの」と語り、独立心や人間関係の複雑さなどを表現しています。

「最近の私のプロジェクトは、本当に拗ねたような、魅惑的な、もっとソフトなものだったような気がするんだ。今回は、そのスイッチを切り替えただけ。シングル・レディーのアンセムを出すことで、私たち女性に力を与えようと思っているのよ。」EUPHORIA.

5.JAHKOY – 『Healing Phase』


Apple Music

XXL誌では「注目すべき」「知るべき」カナダ出身の新人アーティスト10人の一人として紹介され、Kehlaniの「SweetSexySavage World Tour」のオープニングアクトや、ウィル・スミスの子供であるWillow SmithやJaden Smithとのコラボ経験もある、トロント育ちのR&BシンガーJAHKOYの最新プロジェクトです。

滑らかで耳心地は最高なR&Bシット。全体的にグルーヴィーなサウンドで、ズシッとくるビート感も◎。

「Healing Phase(治癒段階)」と銘打たれた本作について、JAHKOYは以下のようにコメントを出しています。

「治癒とは明らかに傷つくことであり、最高の教訓は、死なない痛みは自分をより強くするだけだということを学ぶことだ。癒しの段階は目的地までの旅であり、そこから得たものを次の章に生かすんだ。」Instagram

6.Nappy Nina – 『Mourning Due』


Apple Music

カリフォルニアはオークランド生まれ、現在はニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するライター/MC/プロデューサーであるNappy Ninaのプロジェクトです。

ゆらぎがあるようで無いようなトラックや、エレクトロなブーンバップ、ノイジーでアンビエントなサウンドが多め。緊張感のあるNappy Ninaのラップが妙に魅力的です。

7.Rawlsmatic – 『Role Reversal』


Apple Music

伝説的DJ集団BeatJunkiesのメンバーでもあるRhettmaticと、Black Star、Slum Village、Beastie Boys、Capital SteezなどのプロデューサーでもあるJ Rawlsからなるデュオ”Rawlsmatic”のデビューコラボレーションアルバムです。

Craig G、Blu、Ras Kass、Illa J & Frank Nitt、John Robinson、Wordsworth、Sadat X & El da Sensei、Trek Life & Supastition、Ann One、Cyrus Baty & B-Jazzなど、渋かっこいい面々が参加している作品で、前衛的・縦ノリヒップホップを体感できます。

8.Eric Bellinger – 『1(800)HIT-EAZY: Line 2』


Apple Music

カリフォルニア州コンプトン出身のシンガーソングライターEric Bellingerと、シカゴのプロデューサーHitmakaの共同プロジェクト。2021年2月にリリースした『1-800-Hit-Eazy』の続編です。

「このアルバムは、人々にとって永遠に再生されるようなアルバムにしたいんだ。ブランディの『Full Moon』、アッシャーの『Confessions』、ジャッギド・エッジの『J.E. Heartbreak』を思い浮かべるとき、このアルバムは永遠に新鮮であり続けるだろうね。」RATED R&B

客演アーティストからサンプリング曲まで、今の感覚を持ちながらクラシックなサウンドを取り入れているのだそうです。

9.Braxton Cook – 『Who Are You When No One is Watching?』


Apple Music

マサチューセッツ州ボストン生まれのアルトサックス奏者、ボーカリスト、ソングライター、マルチインストゥルメンタリスト、作曲家というマルチアーティストBraxton Cookの最新作。彼は、特にアルトサックスで世界的な知名度を持っています。

本作はBraxton Cookのサックスの音色を基点に、ジャズ、ソウル、R&Bをプログレッシブに表現。ムードある曲ばかりで、聴く場所さえもしっかり選んで聴きたい程にオシャレな雰囲気を纏った作品です。

演奏者ならではのライブ感も楽しめます◎。

10.Theo Croker – 『BY THE WAY (feat. Ego Ella May & D’LEAU)』


Apple Music

フロリダ州リーズバーグ出身の名トランペッターTheo Crokerが、シンガーソングライターのEgo Ella May & D’LeauとコラボしたEPです。

ジャズとソウルが行き来しているような質感のある5曲で構成された本作。楽器演奏者が主導するプロジェクトとしては、先ほど紹介したBraxton Cookの『Who Are You When No One is Watching?』にも通ずるものがありますが、また一味違った渋さを醸し出しています。

11.Jozzy – 『Songs for Women, Free Game for Niggas – EP』


Apple Music

テネシー州メンフィス出身、グラミー賞受賞のソングライターとして大いなる手腕を持つJozzyのEP。Bad Boyの頭領としてもお馴染みのSean”Diddy”Combsがモータウンと提携して立ち上げた「Love Records」からの最初の公式リリース作品です。

Love Recordsは、時代を超えたR&Bミュージックを作ることに集中するというのを目的としたレーベルだそうで、今後のリリースも楽しみです。

と、Diddyの話題ばかりが界隈でも持ち上がってしまってますが、内容もバッチリのR&Bシットです。

おすすめ記事:最新R&Bを軸にしたプレイリスト「Take It Easy」Vol.31

おすすめ記事:R&Bを軸にしたレイドバックミュージックプレイリスト「Take It Easy」Vol.1

おすすめ記事:2023年1月 / 今月のチェックマーク作品リスト

関連記事一覧