FLO(フロー)とは / 輝き続ける女性たちを讃美するR&Bグループ

ロンドンを拠点とするFLOは、2000年代の香りが漂うフィーリンググッドな音楽が特徴で、女性のエンパワーメントを主なアイデンティティとする音楽性を持つ三人組ガールズグループです。

デビューシングル「Cardboard Box」はSZA、Victoria Monet、Missy Elliottなど著名なアーティストからも称賛されました。

本記事では、FLOのプロフィールと楽曲について深掘りし、その才能に迫りたいと思います。

FLO(フロー)のプロフィール

名前 FLO(フロー)
メンバー ・Stella Quaresma(ステラ・クアレスマ)
・Renée Downer(ルネ・ダウナー)
・Jorja Douglas(ジョルジャ・ダグラス)
拠点 イギリス・ロンドン
主な作品 EP
『The Lead』(2022)

FLOはロンドンを拠点とするガールズグループです。2019年にデビュー以来、その鮮烈な音楽性で多くのファンを魅了しており、90~00年代R&Bにインスパイアされた、フィーリンググッドなミュージックが特徴。FLOの歌詞には、主にシングルマザーに育てられたメンバーたちの独立心が込められており、女性のエンパワーメントを主なアイデンティティとして携えています。

デビューシングル「Cardboard Box」は、2000年代スタイル(Y2Kスタイル)のサウンドと、自立心のあるメッセージが注目を浴び、SZA、Victoria Monet、Missy Elliottなどのアーティストからも高い評価を得ました。

デビューからわずか1年で「BBC Radio 1のSound of 2023」を受賞し、「Moboの最優秀新人賞」にノミネート。MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでも表彰され、更に、アデルやエリー・ゴールディング、サム・スミスといったスターたちを輩出した「BRITS Rising Star Award」も受賞。アメリカの人気TVショー「Jimmy Kimmel Live」にも出演し、その才能はアメリカでも認められています。

以降、3500万回以上のストリーミング記録、50万人を超えるフォロワーを獲得。TikTokダンスのバイラルを巻き起こしたのも話題にあがっているFLOは、今後もより多くのファンを魅了し続けることになるでしょう。

メンバー

Stella Quaresma(ステラ・クアレスマ)

Stella Quaresma(ステラ・クアレスマ)は、5歳までジンバブエ・モザンビークで過ごした後、英国に移住し、Sylvia Young Theatre School(シルビア・ヤング・シアター・スクール)に通いながら、音楽に情熱を注ぎました。

芸術に特化した学校に通うことを夢見ていた彼女は、ロンドンの名門校Italia Conti Academy of Theatre Arts(イタリアコンティアカデミーオブシアターアーツ)に入学。その後、彼女はEast London Arts and Music(イースト・ロンドン・アート&ミュージック・カレッジ)に通い、ルネと出会いました。

ルネによると彼女はおおらかで面白い性格だが、他のバンドメンバーよりも内気な性格に見えるそう。

Renée Downer(ルネ・ダウナー)

Renée Downer(ルネ・ダウナー)は、ノースロンドン出身で、ステラとは同じ学校に通っていた友人。クリエイティブなことが好きでファッションに興味がある彼女は、ビヨンセの『Formation』ワールドツアーに初めて行ったときから、音楽制作に専念する決意を固め、現在に至っています。

彼女は自分たちが「シングルマザーに育てられ、その独立心が私たちに根付いているんだ」と語り、パワフルで率直で母性的な性格は、そんな母親譲りなのだとか。

ルネは「自分で立ち上がり、自分の力で困難を乗り越えて成功することができる」ということを訴えています。

FLOの中でも、特にグループのアイデンティティを反映しているメンバーとも言えるかもしれませんね。

Jorja Douglas(ジョルジャ・ダグラス)

Jorja Douglas(ジョルジャ・ダグラス)は、ドイツ生まれ、ハートフォードシャーで育ちで、14歳のときにCBBCの子供向け歌唱コンテスト「Got What It Takes」に出演し、アデルの「When We Were Young」のカバーで優勝した経験も持っています。

ステラとルネとの最初の出会いはSNSで、初めて直接会ったオーディションでは、お互いに惹かれ合い、「化学反応が起きた」と語っています。

ルネは、彼女のことを「FLOのハーモニー・クイーン」と表現し、「どんな音でも、耳から、お尻から、どこからでも出してくれる」と彼女の歌唱力の高さを称賛しています。

FLO(フロー)のヒットソング

1. Cardboard Box

リリース:2022年3月24日

FLOのデビューシングル。Twitterで拡散され、多くの注目を集め、JoJoやSZAなどの著名人からもリアクションがあった曲でもあります。

「”Cardboard Box”は、グループとして初めて書いた曲のひとつで、その過程で、人間関係の葛藤や元彼から前に進む経験について打ち明けたんだ。この曲は特別な絆を深める瞬間であり、私たちのデビューシングルとしてふさわしいと思う!」genius

元彼の物を「ダンボール箱(Cardboard Box)」に詰めて、忘れていくというユーモラスな表現が特徴。シングルマザーに育てられたことがアイデンティティとなっている彼女たちらしい一曲です。

2. Fly Girl ft. Missy Elliott

リリース:2023年3月23日
収録作品:『The Lead』

ベテランラッパーMissy Elliott(ミッシー・エリオット)とのコラボソング。2002年のミッシーのヒット曲「Work It」の冒頭のサンプル使用し、自分たちの美しさと自立心を誇示する、すべての女性たちを称賛する歌です。

「”Fly Girl”は自信、ポジティブな気持ち、そして最高の気分を味わうためのもの。この曲は生き生きとしたフィーリンググッドな曲で、巧みな歌詞と熱いボーカルが盛り込まれているんだ。それは古き良き時代と現代のR&Bが完璧に融合したもので、オリジナルのフライガールであるミッシー・エリオット自身によるフィーチャリングが施されているのよ。」udiscovermusic

3. Summertime

リリース:2022年7月8日
収録作品:『The Lead』

ビーチで過ごしたり、飛行機に乗って旅行したり、派手な洋服を着たり、ダンスをしたりする様子が描かれているこの曲は、ガールズが夏を満喫するサマーチューン。ブレない00年代感がまた絶妙にマッチしています。

この曲は、彼女たちが作詞した曲ではなく、ソングライティングキャンプ(音楽アーティストが曲作りに集中できるように、集中して取り組める環境を提供するイベント)で、生まれたものだそう。彼女たちがインスピレーションを与えたことで完成した曲なのだとか。

ルネ「私たちのソングライティングキャンプにはいくつかの部屋があって、私たちは別の部屋で別の曲を作っていたんだ。そこに私が入って、「インスピレーションをくれ」と言われたから、この夏にやりたいことや、仲良しの女友達と楽しむことについて熱く語ったんだ。それで彼らがこの素晴らしい曲を作ったの。」Rated R&B

4. Immature

リリース:2022年7月6日
収録作品:『The Lead』

『The Lead』のセカンドシングル。ダークなトーンで進行するこの曲は、恋人とのコミュニケーションの問題を歌ったもの。タイトルのごとく、彼氏の「Immature(幼稚)」さにうんざりしている様子が伺えます。

上記にも紹介した「Cardboard Box」にもリンクする曲だそうで、「Cardboard Box」よりも大人っぽさがあると語っています。

ステラ:「前回の曲よりもちょっと大人っぽく感じます。ちょっとした旅のようなものね…。今考えると、”Cardboard Box”という物語の流れに沿っているような気がするわ。」Complex

ジョルジャ:「そうだね!違う面ではあるけど、”Cardboard Box”は別れた後で、”Immature”は別れる直前みたいな感じ。」Complex

5. Feature Me

リリース:2022年7月8日
収録作品:『The Lead』

彼女たちが口を揃えて「EP(『The Lead』)の中でも特に好きな曲」だと称賛する一曲。EPのタイトルの由来ともなった曲だそうで、女性が自分の魅力的な側面をアピールし、自信を持って自分自身を表現することをテーマにしています。

Lyric

Set the scene and feature me (Uh-huh, uh-huh)
シチュエーションを作って、私を主役にして
Touch on me, get on your knees
私に触れて、膝まで降りて
I’ll take the lead
私がリードするわ
I got the energy, oh-woah, woah-woah
私にはエネルギーがあるから
We’re not meant to be, so promise me
私たちは運命共同体じゃないから、約束して
When I’m done, you up and leave
私が終わったら、立ち去って
‘Cause, boy, I need to take the lead
ボーイ、私がリードする必要があるの
So match my energy, oh
だから私のエネルギーに合わせて
I’ll take the lead
私がリードするわ

彼女たちのアイデンティティが色濃く詰まった、主体性の強い一曲です。

6. Not My Job

リリース:2022年9月21日
収録作品:『The Lead』

この歌は、相手が自分に対して感じる快適さや男らしさを維持することは「私たちの仕事じゃないわ」というメッセージが込められている一曲。彼女たちの自己価値や主体性が主張された曲です。

7. Losing You

リリース:2022年12月15日

この曲は、別れや失望を歌ったもので、三人がそれぞれ自分たちの気持ちを表現しています。しかし、「別れ」がネガティヴなものではなく、自分たちにとってプラスになったことを表現し、それが幸せであることを歌っています。

Lyric

Losing you has givin’ me everything I need
(あなたを失って、必要なものが全て手に入った)
I’m happy that you’re gone
(あなたがいなくなって嬉しい)
For the first time I’m finally feeling strong
(初めて自分が強くなったと感じる)

「私たちは、みんなが経験してきたことを話し合い、たいていテーマが浮かび上がってくる。速い曲を作るときは、キャッチーなコーラスを作らなければならないというプレッシャーがあるわ。スローペースの曲で作業するのは、少し楽だと感じたよ。」ELLE

バラード好きのボク的にはFLOの中でも随一好きな曲ですね。

「Losing You」の深掘り記事もあるので、ご興味ある方はぜひ覗いていってください。

関連記事:FLOの「Losing You」を考察&解説 / 別れを前向きにするエンパワーメントバラード

最後に

FLOを紹介しました。彼女たちの音楽は、特に女性にポジティブなメッセージを伝えているなーとひしひしと感じました。しかも90~2000年代サウンドを織り交ぜ方がかなり秀逸。勢いもハンパじゃないです。

インタビューから伝わる彼女たちの仲の良さもグッドなポイントだったし、結束力が良いエネルギーを生んでいるんだろうなと感じました。

今年(2023年)にはサマーソニックにも出演するようで、日本での人気爆発も期待できそうです。(いきたい。。)

ということで今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。

おすすめ記事:最新R&Bを軸にしたプレイリスト「Take It Easy」Vol.29

おすすめ記事:2023年2月 / 今月のチェックマーク作品リスト

Reference

NME「FLO: radiant London trio leading the next generation of girl groups」
THE FACE「Could FLO be Britain’s next great girl group?」
BAZAAR「What Does It Take to Be a Girl Group in 2022?」
POP SUGER「Meet Flo, The New R&B Girl Group Rumoured To Be Touring With Beyoncé」
COMPLEX UK「Getting To Know FLO, The UK R&B Outfit Co-Signed By Missy & SZA」
NME「FLO: “We hope anybody who hears our music – especially young Black girls – gets our message”」
RATED R&B「Buzzing R&B Trio FLO Talks Debut EP ‘The Lead’: Interview」
Rolling Stone UK「Rolling Stone」

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